「ファクタリング」と「流動資産担保融資(ABL)」の違いを解説!

掛け取引で発生した売掛債権の回収は約1~2ヵ月先になってしまいますが、ファクタリングやABLと呼ばれる流動資産担保融資を行えば早期の現金化を行うことができます。

ファクタリングと流動資産担保融資のどちらとも売掛債権を早期現金化することが可能ですが、一体どのような違いがあるのでしょうか?

今回は、売掛債権による資金調達の「ファクタリング」と「ABL」の違いについて解説していきます。

目次

ファクタリングとABLの違いとは?

売掛債権の「売却」と「担保融資」の違い

ファクタリングとABLとでは、売掛債権の取り扱いや位置付けが違います。

ファクタリングの場合では「売掛債権の売却」になり、ABLの場合では「売掛債権の担保融資」になります。

そのため売掛債権を売却するファクタリングの場合には負債が増えることはありませんが、ABLの場合には借入金という負債が増える資金調達となります。

「金利」と「手数料」の違い

ファクタリングは売買取引になるため、利息ではなく手数料を取られます。

ファクタリングの手数料の相場は、2者間ファクタリングでは「10~30%」になり3者間ファクタリングでは「1~5%」になります。

一方、ABLは融資になるので利息が発生します。

ABLの利息の相場は「年間3~10%」となっていて、ファクタリングよりもやや低くなっています。

調達できる「資金額」の違い

ファクタリングの場合には売掛債権の金額までしか資金調達することができませんが、ABLであれば融資になるので担保以上の資金を借入することが可能です。

そのため、調達できる資金額はABLの方が総じて高額になっています。

「不渡り」の違い

取引先が倒産してしまうと売掛債権が不渡りになってしまいますが、その際もファクタリングとABLでは違いがあります。

ファクタリングの場合にはノンリコース(償還請求権無し)が基本となっているので、仮に不渡りが起こったとしてもファクリング会社に対しては既に売却した売掛債権の金銭を返済する義務はなく自社に損害は起こりません。

一方、ABLの場合には担保融資になってしまうので、不渡りになった売掛債権は担保の価値がなくなってしまい売掛金を金融機関に対して支払う義務が自社に発生してしまいます。

「取引先への通知」の違い

売掛債権は取引先が債務者となっているため、基本的は取引先に対して売掛債権を売却することや担保にすることを通知して承諾を得る必要があります。

ただ、ファクタリングでは債権譲渡登記を行うことで売却できるようになっているため、取引先に通知をしなくても売掛債権を売却することができます。(このことを2者間ファクタリングと言います)

それに対してABLの場合では、売掛債権を担保にする通知を取引先に対して行うことが多く、取引先に知られてしまう場合があります。

そのため、取引先に知られたくないのであれば通知と承諾が不要な2者間ファクタリングがオススメになります。

ファクタリングとABLのメリット・デメリットとは?

ファクタリングとABLでは以上のような違いがありますが、それぞれを比較した場合のメリット・デメリットをまとめてみました。

ファクタリングのメリット

・負債が増えない!
・即日の資金調達が可能!
・不渡りのリスクが無い!
・取引先に知られない!

ファクリングのデメリット

・手数料が高い!
・売掛債権の金額しか資金調達ができない!

ABLのメリット

・利息が低い!
・売掛債権の金額以上の資金調達が可能!

ABLのデメリット

・即日の資金調達ができない!
・負債が増える!
・取引先に知られてしまう!
・不渡りのリスクがある!

ファクタリングとABLのそれぞれのメリット・デメリットを比較してみると、ファクタリングの方がやや魅力的に見えますが、ABLでは売掛債権以外にも流動資産を担保にすることが可能です。

例えば、中小企業には在庫品や仕掛品などを多く保有しているところがありますが、それらを担保にすることができるのはABLになりファクタリングでは行うことができません。

また、トラックや重機などの業務用車両もABLでは担保にできるため、ファクタリングよりも多額の資金調達をすることができます。

ただし、ABLの場合には「負債が増える」「取引先に知られてしまう」「不渡りのリスクがある」といった様々なデメリットがあるため、必要な資金の金額によってファクタリングとABLを使い分けることがポイントです。

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